一般社団法人甲州青年会議所 2020年度

第47代理事長 宿澤 和哉

【はじめに】

私は、(一社)甲州青年会議所へ 2014 年に入会し本年で 6 年目を迎え、現在まで様々な役職や事業を経験させていただきました。その中で体感したことは、目の前の課題や取組みに全力で向き合い行動することにより、自己の可能性を広げ、自己を成長させるということです。言葉では言い表すことが難しいですが、この経験は仕事や私生活において必ず後から大きな発想力を生み出し、好循環を得ることができるということです。まずは、自分を信じてやってみることが大切なのだと学びました。

現在、日本各地において人口の減少による経済の縮小や、自然環境の変化による災害など地域が抱える課題は大きなものとなっています。今こそ SDGs を推進している根本である、社会を良くして、人を集め、経済を潤して行く取り組みを行うべきだと考えます。私は、地域の財産は人であり、その繋がりを創り出すのもまた人であると考えます。誰かが良くしてくれるだろう、行政が何か考えるだろうと人任せにするのではなく、率先して地域の課題を解決するために考え行動する人が増え続けることが、その地域に活気や好循環を与え、より良いまちになると考えます。私たち(一社)甲州青年会議所は、皆がリーダーとなるために考え学び、率先して行動していくことで、様々な人々を巻き込み地域に必要とされる人財とならなければなりません。「類は友を呼ぶ」「人は人でしか磨かれない」これらの言葉は人の出会いや成長のことを指します。既に出会っている人も、これから出会う人も、より良い未来を創造していく仲間であり、その出会いには、人の未来を変える力もあれば変えてもらえる力もあります。世の中にはツキや運といった流れがあり、それらを呼び起こすには、まず個人の人間力を磨き、高めていくことが重要だと考えます。そして自らが上昇気流を呼び起こすことで、組織、企業、地域の発展につながると確信しています。

2019年5月より元号が平成から令和となり、新たな時代の幕開けとともに多くの人々は、期待に胸を膨らませていることと思います。しかし、これから 10 年、20 年先の未来がどの様になっているのか具体的に想像できる人がいるでしょうか。安定した輝かしい時代になると断言できる人はいないでしょう。これから様々な技術の進化や急速なデジタル化が進み社会環境が今まで以上に大きく変化していくにつれて、多くの弊害が生じることが考えられます。そのような社会状況のなかで、(一社)甲州青年会議所は 2020 年度で 47 年目を迎えました。創立 50 周年に向けてやるべきことは、過去の良き伝統を継承しつつ、常に視野を広げ新しい情報を収集し、それについて学び分析し行動に移すことです。それが必ず自分に還元されると確信しています。

【東京 2020 RISE】

【東京 2020 RISE】
なんと言っても 2020 年度は、日本にとって大きなトピックスであるスポーツを通じた平和の祭典「東京オリンピック・パラリンピック」が開催されます。山梨県はオリンピック・パラリンピックの開催に対し、東京都と隣接していることもあり、自転車競技ロードレースのコースとして採用され、世界各国の方々が訪れることが予想されます。甲州市においてもハンドボールフランスチームが合宿に訪れることが決まっており、この夏はオリンピック・パラリンピック一色になるでしょう。

インバウンドにおいては、2019 年度(一社)甲州青年会議所で初めて取り組んだ年でした。東京オリンピック・パラリンピックだけではなく、2025 年には大阪万博が開催される予定であり、その重要性は増すばかりです。昨今、日本を訪れる外国人旅行者はサービスを買うことで体験した充実感や感動を得るなど、モノ消費からコト消費に移行が始まっています。甲州市においては、ワインや果物狩りなどコト消費に分類される観光産業において絶好の好機です。外国人旅行者数のうち訪日回数が 2 回以上のリピーター客が全体の 6割を占めている中で、世界各国の人々に、「KOSHU」の魅力を体験していただき、もう一度甲州市に訪れたくなるように、市民を巻き込み、おもてなしを行い、それら体験を発信していくことで、新たな「KOSHU」ファンを広めていきます。

【持続可能な組織へ RISE】

私たちは、SDGs を推進して事業計画、例会を行っていくと同時に、私たちの組織も持続可能なものとしていかなければならないと考えます。昨今では、国の働き方改革に代表される生産性の向上が叫ばれています。これは日本が直面している少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、働くスタイルの多様化などの課題に大企業だけではなく中小企業も対応していく必要があります。そのために生産性の向上
や従業員満足度を実現する環境づくりが求められてきています。青年会議所でも生産性の向上を考える必要があります。今ある LOM の問題を分析し、会員のニーズや会員満足度の増加を図り、所属意識の向上に務めます。私たちは、誰一人取り残さない持続可能な組織づくりを行っていかなければならないと考えます。様々なツールを使い効率化を図り生産性向上に向けた取り組みを推進していきます。

2019 年度は、新入会員が増え女性にも積極的に入会していただきました。2 年後には山梨ブロック大会、3 年後には 50 周年記念式典を迎えます。その頃には今いるメンバーの半数以上は卒業しています。育成が急務である 2020 年度は、「JC・JAYCEE とは」「経営開発」の 2 本柱を軸に会員に対する研修を実施します。私たちは、青年会議所メンバーである前に、一社会人であり青年経済人としての意識、立ち振る舞いによって青年会議所がどのような団体であるか判断されることを忘れてはなりません。一人ひとりが地域から信頼され、必要とされることで市民の意識を変革できると考えます。

現在に至るまでビジネスの話はご法度とされている中、2019 年度の日本青年会議所では、人のネットワークを元に積極的にビジネスにつなげるというテーマのもと活動した年でした。2020 年度は、「経営開発」という名ではありますが、AI(人工知能)について、深く会員個人に落とし込む時間を設けます。まだビジネスに AI を活用している人は少ないと思いますが、近い将来必ず身近なツールになると思います。経営者としての発想力が養われ、マネジメント能力を向上させ会員一人ひとりが成長することで、組織の底上げにつながり持続可能な組織へつながると確信しています。

【まち・ひと 未来を担う子どものために RISE】

私たちの暮らすこの日本は、自然の猛威に晒される危険性の高い国です。近年では地震、台風、水害、土砂災害、猛暑など多くの自然災害が発生しています。2019 年の台風 19 号は、東日本を中心に甚大な被害をもたらしました。被害後の発表のほとんどは、想定外という言葉で片付けられているのが現状です。甲州市においては、2014 年の豪雪により、陸の孤島と化したことが記憶に新しいと思います。今後いつどのような災害が起きても迅速に対応できるよう、防災や減災意識を高めていくことが必要不可欠です。青年会議所においては、自然災害を無くすことはできなくとも、被害を最小限に留めるためには、災害時における協力に関する協定を他団体と結び、協力体制を強化するとともに、非常時を想定し準備しておくことが重要です。

子どもは、地域の宝であり、次代の担い手です。(一社)甲州青年会議所では、継続事業として様々なテーマを持って青少年を対象にキャンプ事業を行ってきました。2020 年度は、防災、減災意識を取り入れたキャンプ事業を開催することで、子ども自身がこの先困難な状況に置かれても自身で問題を解決する力を養います。また、子供たちが、未来を担う青年期を迎える時までに、甲州市のために何か力になりたいと思えるような郷土愛の醸成がLOM ビジョンの達成にもつながると確信しています。

【発信力 RISE】

私たちは今日に至るまで多岐に渡る運動を展開してきました。しかし、この地域の人々に認知されていない現状があります。私たちは、市民や行政に共感していただき必要とされる組織でなければなりません。本年度は、私たちの運動をより広く発信していくためにウェブサイトや SNS の発信力を強化して対外だけでなく、対内の会員にも認知度を高めていきます。また、このような活動を JC 新聞などの広報活動に力を入れ、発信することで、会員個人のアピール、会員拡大にもつなげていきます。

2019 年度は、(一社)大和青年会議所と友好 JC 締結を行いました。2017 年度から、京都会議、サマコン等での合同懇親会の実施や、お互いの事業に参加するなど歩みを進めてきました。次への一歩として、2020 年度は、事業報告会と次年度の発表を行います。事業報告を行うことで、発信力が高まるとともに切磋琢磨してお互いが高め合い、上昇気流が起こり持続可能な関係を構築します。

【SDGs RISE】

「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」は、産業革 以 急 に活発化した人間活動により、経済・社会の である地 の持続可能性が、危ぶまれていることに端を発します。このように 2015 年 9 月の国連サミットで採択された SDGs。持続可能な世界を実現するための 17 のゴール・169 のターゲットから構成され、地上の誰一人として取り残さないことを誓っています。

2019 年度(公社)日本青年会議所の総会において決議された SDGs 推進宣言。青年会議所は、日本一 SDGs を推進している団体になると、当時の鎌田会頭が宣言し、各地青年会議所内では、SDGs が認知された一年でありました。(一社)甲州青年会議所においても 10月の甲州かつぬまぶどうまつりにて SDGs 広場を開催し、多くの来場者に SDGs を体験していただきました。2030 年までに SDGs を達成するためには、それに取り組むプロジェクトが必要です。中長期に向けて目標を立て、それに取り組むことでゴールが見えてくるのではないでしょうか。それらを甲州かつぬまぶどうまつりという大きな舞台で発信し、日常的に取り入れてもらえるような取り組みを行い認知を図っていきます。

【会員拡大】

青年会議所の大きな特徴の一つは、全ての会員が等しく 40 歳で必ず卒業をしなければならないということです。会員拡大に毎年成功していれば常に健全な新陳代謝が行われ、若々しく活力あふれる組織となります。(一社)甲州青年会議所においては、5 年後に残る会員は 10 人を割り込んでおり存続が危ぶまれる状況におかれています。若々しく活力あふれる組織にするためには、まだ見ぬ同志との出会いの機会を創出し、青年会議所の魅力を会員一人ひとりが自らの言葉で伝えることが必要だと考えます。私たちは色々な動機の で青年会議所に入会していますが、多岐にわたる事業や単年度ごとの多様な役職経験、事業において関わった多くの方々との出会いを通じ、少しずつ自己成長がもたらされ青年会議所に入会した価値を感じていくものだと考えます。私たちは、今こそ会員拡大の必要性を改めて問い直し、これまで得た価値を最大限表現しながら会員を増やしていきます。甲州市の明るい豊かな社会の実現を考えると、まだまだ多くの若きリーダーが必要です。私たちが地域のリーダーとして活躍し笑顔があふれる会員拡大をすることで、このまちの新しいリーダーの育成を繰り返すことが持続可能な甲州市につながると私は確信しています。

【結びに】

会員は、家族や仕事のこと、また、地域や将来のことなど、様々なことを乗り越えなければならないなかで、不安を抱え、考えながら行動していることと思います。会員同士が切磋琢磨することで、会員個人の人間力を高めていきましょう。また、青年会議所運動を行えるのも、多くの方々の支えがあるからこそだと思います。関わる全ての方々に感謝の気持ちを忘れず、青年会議所で得られる多くの学びや出会いを大切にしていかなければなりません。そして、無難で達成しやすい道を選ぶのではなく、明るい豊かな社会を実現するために、強い信念と確固たる決意をもって、1 年間を共にしましょう。青年会議所が地域の先駆者として未来を切り拓き、甲州市に希望という上昇気流を創りましょう。

全てはポジティブに。

■ 2020 年度 slogan ■
人間力 RISE
~上昇気流を創ろう~
【基本方針】
□東京オリンピック・パラリンピックを地域へ波及
□組織の生産力向上
□災害協定締結への取り組み
□郷土愛を醸成する青少年育成事業
□SDGs に対するプロジェクトの策定
□組織の発信力強化
□未来につなぐ 11 名の会員拡大